念願の家

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幼い時、家の塗り替えにはワクワクしたものだ。 家の塗り替えが行われる朝 母親、「今日からは家の塗り替えが始まるから、友達を連れて来ちゃダメよ」 私、「分かっている」 家の塗り替えでは、業者さんが出入りするため、友達を連れて来たら業者さんの邪魔になる。 学校から帰る時 友達、「遊びに行って良い?」 私、「今日はダメ、家の塗り替えがあるから」 家に帰ると、塗料が飛び散らないよう、家の周囲が防護ネットで覆われていた。 ネットで覆われた家を見て 友達、「秘密基地みたいだね」 私、「そうだね、階段もあるね」 友達、「あの階段、上がれるの?」 私、「どうだろ?」 友達、「あの階段に上がってみない?」 母親からは「友達を連れて来ちゃダメよ」とは言われているが、階段があるのは家の外、家の外なら母親に怒られないだろうと思い、友達と一緒に足場の階段を上がった。 ネットに覆われているため、階段を上がっても怖くはない。 部屋から外を見ることはあっても、外から2階の部屋を見たのは、その時が初めて。 私に気付いた〇〇(犬)が、私に向かってキャンキャン吠えてしまったため、母親に見つかってしまった。 母親、「貴方達、何をしているの危ないでしょ!」 私と友達、「ゴメンナサイ」 怒った母親だが、業者さんに許可をもらい屋上に上がると、 母親、「お母さん初めて屋根に登った、景色が良いわね」 その一言がずっと忘れられず、大人になった私が建てたのは屋上に出られる一軒家。 現在、私は妻と子供、そして母親と一緒に暮らしている。

外壁塗装 北区